プレイ動画に触発されて、久々にWSC版『ロマサガ』をプレイしてみた【ワンダースワン・ゲーム紹介】
2001年12月20日に発売されたワンダースワンカラー用ゲーム、『Romancing Sa・Ga』(スクウェア)の紹介。
WSC版『ロマサガ』はどんな人におすすめ?
原作にはない追加イベントが!経験者にオススメ!
結論を言ってしまうと、原作であるスーパーファミコン(SFC)版が好きでやりつくした人におすすめである。
原作では入手できなかったアイテムが入手できるイベントが実装されている。
また、設定上しか登場しなかった敵と戦うこともでき、ファンサービスを感じられる内容になっている。
反面、原作の不親切な部分はほぼそのままであるため、はじめて『ロマサガ1』に触れるのにはかなり厳しい仕様になっている。
WSC版『ロマサガ』再プレイのきっかけ
YouTubeで『ロマサガ』やってる人がいたので…
動画サイトで投稿を始めたのをきっかけにいろいろな人のプレイ動画を観るようになった。
そのなかで、ゆっくり実況動画を作っておられる「ゆくり」氏の動画が面白くてよく拝見している。
きっかけは『FF1』のプレイ動画だったのだが、このたび『ロマサガ1』のプレイをはじめられた。
『ロマサガ1』は『ロマサガ2』『3』と比較してもかなり自由度が高く、人によって全くプレイ内容が異なる非常に面白いゲームである。
自分でもプレイしたくなり、プレイを開始した。
SFC版が手元にないのでWSC版をプレイ
ゆくり氏がプレイされているのは原作のSFC版なのだが、あいにくファラオさんはSFC版を持っていない。
なので手元にあったワンダースワンカラー(WSC)版をプレイすることにした。
厳密に言うと、SFC版もかなりプレイしていた。
ただ、実家にSFCを置いてきてしまい、プレイ環境がない。
実家に帰る機会に探してみたが見つからなかったので、押し入れの奥か、最悪売られてしまったかもしれない。
まだ動画サイトもない時代にRTAをやるくらいにはやり込んでいただけに残念。
WSC版は、今となってはそこそこレアとなっている。
メルカリでは裸(箱説なし)だと1000~1500円くらい、完品だと2000~2500円程度となっている。
せっかくなんで、WSのゲーム紹介を投稿予定!
この機会にワンダースワン(WS)のゲームの紹介をブログに投稿していく予定である。
WS、WSCは、当時の携帯ゲーム機市場ではゲームボーイ(GB)に次ぐ売上であり、唯一任天堂以外で存在感を示したハードである。
下記サイトによると、売上は350万台であり、それに次ぐのはゲームギア178台、ネオジオポケット50万台と圧倒的である。
ただ、あくまで「2番手の中で上位」というだけで、ゲームボーイの3247万台には遠く及ばない。
サードパーティーだとスクウェア以外はあまり熱心にソフトを供給しておらず、ゲームボーイアドバンス(GBA)が発売されてからはそちらに話題を持っていかれてしまった。
そのせいか、ワンダースワンを解説しているサイトは少数となっている。
ファラオさんも『FF1』と『ロマサガ1』がやりたくてスワンクリスタルを買ったようなものだが、せっかくハードがあるならということでいろいろなソフトを所持している。
せっかくさまざまなソフトを持っているので、このブログでWSのいろいろなゲームを紹介していくことにする。
今後もご期待頂きたい。
WSC版『ロマサガ』の特徴 ※ネタバレあり
名作RPGが携帯機に初移植!ただし本体スペックが…
WSC版『ロマンシング サ・ガ』は、原作から9年後にはじめての移植版として制作された。
携帯機向けの移植ということで、どこでも『ロマサガ』がプレイできるようになった。
ただ、当時の携帯機はまだ据え置き機に比べてスペックが低く、WSもSFCを移植するにはかなり厳しいものとなっている。
16色まで使用できるのでキャラクターグラフィックについては遜色ないものとなっている。
ただし、SFCでは本体機能として備わっていた半透明処理が存在しないため、透過する床などはメッシュ処理となっている。
その都合上、床下を進む部分は非常に見にくくなっている。
最大の問題点は処理落ちが多発することである。
内部的な処理は知識がないのでわからないが、なまじSFCをそのまま移植したためにダンジョンなどモンスターが多い箇所ではかなりスローモーションとなる。
その分敵の動きを見切りやすくなっているが、後述の通り敵の回避はかなり苦しい。
Bを押すと倍速処理が発生し、実質的なダッシュとなるが、SFC版の徒歩速度より遅くなってしまう場面もある。
こればかりはハードの特性上仕方ない部分ではある。
むしろこのような厳しい制限の中でグラフィックだけでも遜色ない移植を実現させたスタッフをほめたい。
追加イベントがあるので原作経験者にもうれしい!
最大の特徴は、SFC版にはなかったイベントが追加されたことである。
ストーリーで重要な意味をもつ「デステニィストーン」は、SFC版だと7個しか入手できなかった。
これは容量や納期の問題もあるだろうが、河津氏によると「全部入手できるとプレイヤーは全部取らなければならないと思いがちなので、最初から全部取れないから集めなくてもいいんだよという感覚だった」ということらしい。
この部分が変更され、原作で入手できなかった魔のエメラルドと光のダイヤモンドが入手できるようになった。
ただし、設定上消失していることになっている闇のブラックダイヤは相変わらず手に入らない。
また、原作では全く登場しなかった邪神シェラハと戦うことができるようになった。
邪神だけあってかなりの強敵なので注意。
細かい変更点として、メッセージ画面で漢字とカナが同じ大きさの文字で表示されるようになったので読みやすくなった。
武器や技、術法については表示領域の都合か、SFC版のように漢字だけ大きな文字になっている。
また、漢字の使用箇所が増えている場所もある。
未経験者は原作をVCでプレイしたほうがいいかも
原作ファンにはうれしい一方で、初めて『ロマサガ1』をプレイするには厳しいつくりである。
移植ものであるため仕方ないが、原作で描写不足、説明不足であった部分はそのままである。
とくに説明がないのは致命的である。
説明書を読まないと分からないならまだましな方で、攻略本を見てもわからない、攻略サイトを見ても理解できないなんていうのはザラである。
何もわからなくてもラスボスの居場所がわかり、ステータスを上げれば攻略することができる。
しかし予備知識なしだと戦闘が厳しい。
初心者は上限である6人パーティーを組みがちだが、人数が増えるほど陣形が崩れる可能性が高くなるので、実は人数を絞った方が効率的である。
厄介なことに、WSC版ではSFC版と比べて敵の追尾や接触判定が厳しく、敵を回避するのが非常に難しい。
最大の問題点は画面領域が狭いこと。
ただ狭いだけならまだいいが、なまじマップを完全移植してしまったため、出入口の場所を知っていないと扉の位置がわからない。
カタコームなどは中に入ってしまうと出口の位置を知らないと確認できない(一応、間接的な目印はあるが)。
初見であっても攻略本を片手にプレイするのがほぼ必須である。
当時としては、携帯機で手軽に『ロマサガ』を遊べるようにした功績は大きい。
ただし現在はバーチャルコンソール(VC)があるので、Wii UやNew3DSを持っているならそちらをプレイしたほうがいいだろう。
WSC版『ロマサガ』の基本情報
ワンダースワンをプレイするならIPS液晶がおすすめ!
ワンダースワンカラーを持っている方はご存知だと思うが、WSCの液晶は非常に暗い。
バックライトがないのは当時としては当然として、同世代のゲームボーイカラーやネオジオポケットカラーに比べてもかなり見づらい。
公式品にこだわるなら、液晶が改善されたスワンクリスタルを使うのがほぼ必須である。
現在では、ワンダースワンカラーをIPS液晶に改造するキットが売られているので、それらをセットで購入するのがおすすめである。
はんだごてがあれば簡単に改造できる。
改造に自信がない場合は、メルカリで改造済みの本体を購入するのがおすすめである。
他にもワンダースワンのソフトが多数出品されているので、登録だけしていても損はない。
登録時に招待コードを入力すれば500ポイントがもらえるのでお得である。
まだ登録していない方は下記の招待コードを入力して登録していただけるとうれしいです。
個人情報やニックネームはお互いに一切通知されないので安心してください。
招待コード → YFSSQT
『ロマサガ』購入はこちら
- 価格: 17700 円
- 楽天で詳細を見る
詳細情報・権利表記
タイトル:ロマンシング サ・ガ
ジャンル:RPG
発売:スクウェア(現・スクウェア・エニックス)
発売日:2001年12月20日
Web:https://www.jp.square-enix.com/game/detail/romancingsaga1/
©1992,2001 SQUARE ENIX CO.,LTD. All Rights Reserved.
ILLUSTRATION: © Tomomi Kobayashi