今さら聞けない!ゲーセン用ICカードの話―どれを買えばいいの?スマホやSuicaも使える?
アーケードゲームで使用されるICカード、Amusement ICについての解説。
結論:いまゲーセンで購入すればほぼどのゲームでも使用可能
統一規格・アミューズメントICカードとは
結論を言ってしまうと、現在ゲームセンターで売られているICカードを買えば基本的にどれを買っても問題ない。
よくわからなければスタッフに「ゲームのICカードください」といえば案内してもらえるはずである。
現在アミューズメント施設で売られているカードは「アミューズメントICカード」という規格である。
カードをよく見ると統一ロゴが記載されている。
そしてゲーム機にも同じロゴが印刷されているはずである。
後述の通り昔のゲームを遊びたい場合はアミューズメントICカードの規格に対応していない場合がある。
そういう特定のゲームにこだわりのあるゲーマーは気を付ける必要があるが、現行のゲームを遊ぶ場合には特に問題は起こらないだろう。
カードの紛失・盗難の際の引き継ぎにさえ気をつければ特に問題はない。
なお、バンダイの『アイカツプラネット!』、タカラトミーの『ポケモンメザスタ』などのカードゲームについては、現在もタイトル別のカードになっていることが多いので注意が必要である。
ただしこういったカードゲームはキッズ向けということもあり、ゲーム内で案内がされるので迷うことはないだろう。
カードは同じだが、サービスページは会社別なので注意!
カードとしてはアミューズメントICカードを所持しておけば問題ないが、プレイするゲームのサービスページは会社別、もしくはタイトル別なので注意が必要である。
現在アーケードゲームで使用されているカードは大きく分けて4種類である。
現行のアーケードゲームは基本的にこれらいずれかのICカードに対応している。
4社以外のゲームもどれか1種を基本として採用している。
例えばマーベラスの音楽ゲーム『WACCA(ワッカ)』はAimeを基本として採用している。
基準として採用されているICカードがどれであっても「アミューズメントICカード対応」を標榜しているので問題ない。
問題となるのはプレイヤーズサイトの閲覧等の機能である。
基本的には会社別、もしくはタイトル別であるため、登録は各社ごとに必要である。
また、カードデータの引継ぎも各社ごとに行う必要がある。
古いICカードを持っている場合、アミューズメントICに引き継ぐことでカードを統合できるが、それらの引継ぎは各社ごとに行う必要がある。
紛失・盗難の際も同様であるため、最大4回の作業が必要となる。
昔は会社別、さらに昔はゲーム別にカードが必要だった
かつては前述の4種類のカードを独立して所持する必要があった。
さらに昔では、ゲームタイトル別にカードが発行されていた。
アーケードゲームのデータ保存は、黎明期にはパスワードが使われていた。
代表的なものは『上海』や『イシターの復活』であろうか。
時代が下るとドリームキャストのビジュアルメモリでデータ連携するゲームも登場した。
その後アーケードゲームはオンラインプレイや継続プレイを前提としたものが中心となってくる。
『Quest of D』『ドラゴンクロニクル』『麻雀格闘倶楽部』などが代表だろうか。
いわばマニア層を囲い込む形である。
当初は磁気性のカードが中心であったが、後にICカードが使われるようになった。
タイトルごとのカードだった時代は書き込み回数に制限のあるタイトルもあった。
最終的には前述の通り、会社別の4種類のICカードに統一されていった。
アミューズメントICカードに統合される以前も、Aimeとバナパスポートは相互利用が可能だった。
各社のICカードの詳細
e-amusement pass:KONAMIのゲームでスマホやSuicaも使える
e-amusement pass(イー・アミューズメント・パス)はコナミアミューズメントのゲームで使用できるカードである。
e-amusement passを標榜したカードの他、FeliCaを搭載したスマートフォンやICカードであればほとんどのカードが使用できる。
e-amusement passをメインのICカードとして採用しているのはKONAMIのゲームに限られる。
KONAMIの音ゲー(BEMANIシリーズ)や『麻雀格闘倶楽部』などに採用されている。
かつてはカード差し込み式であったが、現在では筐体にカードをかざす方式がとられている。
タッチ式になって以降、携帯電話(おサイフケータイ)でもプレイできるようになった。
携帯電話対応とだけ謳われていたが、実際には当初からSuicaやEdy(現・楽天Edy)などFeliCaを搭載しているカードであれば利用可能であった。
当時ファラオさんは学生証で試したが、その場合でも正しく認識された。
現在では「交通系ICカード」も公式に対応を謳われている。
KONAMIのゲームはどれも「e-amusement」というサイトで統一的に扱われているのが特徴。
ゲームごとのサイトもあるが、どれもe-amusementからアクセスできるようになっている。
KONAMIの電子マネー・PASELIが存在し、チャージすることでキャッシュレスで遊ぶことができる。
また、一部のモード・機能はPASELI専用となっており、熱心なプレイヤーであれば導入は必須である。
Aime:セガのカード、おサイフケータイも使用可能
Aime(アイミー)はセガのゲームを中心に使用されているカードである。
ドコモのおサイフケータイに対応している携帯電話・スマートフォンも利用できる。
Suica等のICカードは使用できない。
代表的なゲームは『Fate/Grand Order Arcade』『頭文字D Zero』『オンゲキ』など。
メダルゲームが対応している店舗もある。
データの移行はAimeサービスサイトで行う。
個々のゲームとの連動サイトは基本的にタイトル別に設置されている。
AimePayというクレジットカードと連動した決済サービスもある。
ただしPASELIと違い対応タイトルはまだ多くはない。
出典がWikipediaで申し訳ないのだが、おサイフケータイは不具合のある機種が目立つため非推奨のようだ。
バナパスポート:バンダイナムコ、今はスマホは使用不可
バナパスポートは、バンダイナムコアミューズメントのゲームで使用できるカードである。
かつてはおサイフケータイ(スマホ・携帯電話)も利用できたが、現在は新規利用開始が停止されている。
すでに使用している携帯電話については引き続き利用可能。
Suica等他のICカードは利用できない。
代表的なタイトルは『機動戦士ガンダム』『鉄拳』『太鼓の達人』など。
同じバンダイナムコ系列であるバンダイのデータカードダスシリーズでは、『スーパードラゴンボールヒーローズ』のみバナパスポートを採用している。
データ移行はバナパスポートマイページで行う。
連動サイトはタイトル別である。
NESiCA:タイトーなどのゲーム用、スマホは使用不可
NESiCA(ネシカ)は、タイトーなどのゲームで使用できるICカードである。
以前から一貫してスマートフォンやICカードは使用できない。
代表タイトルは『電車でGO!!』『ストリートファイターV』『ラブライブ!』など。
タイトーはスクウェア・エニックスの子会社であるため、一部タイトルはスクウェア・エニックス名義で出されているものもある。
他社製では、基本的にNESiCAxLive(ネシカクロスライブ)という筐体で稼働しているゲームが対応している。