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ファラオさんによるゲームセンターの訪問記録

ゲーセンあるあるを紹介した『クレーンゲームはやめられない!』はプライズ好きにおすすめの漫画!

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ガンガンコミックスJOKERより発売された高瀬飛鳥の漫画『クレーンゲームはやめられない!』(スクウェア・エニックス)の紹介。

 

クレーンゲームはやめられない!はどんな人におすすめ?

「獲れそうで獲れない」もどかしさに共感する漫画

『クレーンゲームはやめられない!』は、ゲームセンターに設置されているプライズゲームを題材にした漫画である。
公式サイトのストーリー説明では以下のように説明されている。

STORY

世はプライズ戦国時代…。
毎週のように発表される新商品。
いたいけな女子高生・星峰理宇(高1)は
推しのプライズをゲットするため、
きょうもゲームセンターに挑む…!

出典:クレーンゲームはやめられない! ガンガンJOKER -SQUARE ENIX-(2021年3月7日閲覧)

こういう説明を聞くと、クレーンゲーム系ユーチューバーのように熟練の技を駆使して攻略する漫画のように思えるかもしれない。
確かに、主人公の星峰理宇は、ゲームセンターに通い慣れており、プライズゲームの設定に一定の知識がある。

しかし、それは単に欲しいプライズがゲームセンターのプライズ専用景品になっており、そのような非売品の景品を獲得するためにゲーセンに通っているだけである。
そのため、下手ではないが上手くもない、ゲーセンに通い慣れているだけの一般的なキャラクターとして設定されている。
キャッチコピーも「クレーンゲームで「ぐぬぬ…」ってしてる女の子は好きですか?」となっており、「新感覚クレーンゲームコメディ」と銘打たれている。
どちらかというと『ゲームセンターCX』のように、読者(視聴者)と共感を感じながら応援するような形に近いだろう。

ゲーセン好き、プライズ好きな人にこそ読んでほしい漫画!

前述の通り、主人公の星峰理宇はクレーンゲームの達人などではなく、一般的な女子高生として設定されている。
そのため、話の内容も店舗の巧妙な設定に苦戦するという内容が大半である。

本ブログの読者はゲーセン好き、プライズ好きの方が多いと思われる。
そんな方であれば『クレーンゲームはやめられない!』の漫画の内容には非常に共感できる内容が多いだろう。

具体的なプライズゲームの機種・設定についても、タイトーが監修していることもありかなりリアルである。
企業が監修しているため、確率やアシストなどの裏設定には触れられていないが、それを除けばかなり現実に忠実に作られている。
きっとどこかのゲームセンターで見たことがある設定であり、ハマりポイントも「あるある」な内容であり、エンターテイメントとして非常に面白い。

総じて、ゲームセンター好き、特にプライズゲームをよく遊ぶ人に読んでほしい漫画であるといえよう。

クレーンゲームはやめられない!の具体的な内容

作中に登場するキャラクターの紹介!

ここからは具体的な登場人物について紹介する。

星峰理宇(ほしみね・りう)

高校1年生で、『アイドルはやめられない!』(アイやめ)というスマホゲームにハマっている。
そのゲームに登場する早苗イバラというキャラクターが推しであり、グッズを集めている。
プライズ限定のグッズを集めるため、ゲームセンターに通っている。
いわゆるオタクキャラであり、「公式に貢ぎたいとはいつも思ってますしね…」「たとえ多くを犠牲にしてでも手に入れたいものもあるんです…」といった、ある種危険な発言が目立つ。

「本当はクレーンゲームとかこれっぽっちも好きじゃないんですけど…」という発言もあるが、かなりゲームセンターには通い慣れている。
新作のプライズにはいきなり500円を投入し、杏奈の「5回以内に取れない前提なの?」という質問には「取れないでしょうね」と言い切っている。
『アイやめ』のグッズを獲得するためにゲーセン通いをはじめたらしいが、どこか達観した部分が見られる。
ストーリー的には、理宇の成長と心境の変化がこの漫画の見どころであるといえる。

御友杏奈(みとも・あんな)

星峰理宇のクラスメイトの高校1年生。
ゲームセンターには行ったことがなかったが、理宇と仲良くなるために一緒にゲーセン通いをはじめることになった。

ゲーセンに行き慣れていないため、「ゲームセンターで遊んでグッズももらえるなんてなんだかすっごく楽しそうだね!」と言って理宇にドン引きされていた。
本ブログの読者であれば理宇がドン引きするのも共感できるのではないかと思われる。

クレーンゲームに熱くなる理宇を見て「本気の理宇ちゃんってなんだか生き生きしてて良いと思う!」という発言もあり、理宇からクレーンゲームについて教わる聞き手役としてのキャラクターである。

小間塚丈汰(こまづか・じょうた)

星峰理宇の幼なじみの高校1年生。
御友杏奈のことが好きで、杏奈と一緒に遊びに行きたくて理宇に声をかけた。

初登場回でライバル意識が芽生え、「こいつには負けたくない!!」という一心からさまざまなプライズゲームに手を出す。
ただしあんまりよく考えずに手を出すため、無計画で罠にハマることが多い。

山伊勢岬(やまいせ・みさき)

星峰理宇のクラスメイトの高校1年生。
雨宿りがてら来たゲーセンで理宇と出会った。

いわゆるギャルの1人で、理宇からは「リア充って感じすごい…!」と言われている。
ただ、ギャル仲間の優菜や志帆からは「…岬ってはしゃぐの苦手なのかなぁ」「低血圧って感じだもんねぇ」と言われている。

ギャルっぽい容姿でありながら「メロンっぽい顔してるからメロン味あげるわ」「よく分かんねぇけどお前なら最終的になんでも取れるだろ」など謎の言動が目立つ。

浅海優菜(あさみ・ゆうな)

可愛いもの好きの高校1年生で、山伊勢岬のギャル仲間の1人。
クラスメイト全員と遊ぶのを目標としており、理宇のことも遊びに誘った。

空木志帆(うつろぎ・しほ)

笑い上戸の高校1年生で、山伊勢岬のギャル仲間の1人。
理宇に対してギャルっぽい子は苦手なのかと思っていたが、「岬が大丈夫なら平気でしょ?お話ししよーよ」と遊びに誘ってきた。

犬束縁(いぬづか・ゆかり)

御友杏奈の従兄弟の大学2年生。
一時期ゲーセンに通っていたことがあり、理宇よりも断然クレーンゲームに詳しい。

作中にはどんなゲーム機が出てくるの?

全4巻中でゲームセンターに設置されている機種は一通り網羅されている。

タイトーが監修しているため、『ハッピーボタン3』は実名で登場するが、それ以外は架空の機種名に変更されている。
また、タイアップの描き下ろしとなる『タイトーオンラインクレーン』も実名である。
ただし、舞台となるゲームセンターも「SAITO STATION」という架空の店舗である。

具体的には以下のような機種が登場する。カッコ内はモチーフと思われる機種。

  • (クレナ2)
  • デミニッキ(ジェミニッチ)
  • (スウィートランド4)
  • (UFOキャッチャー8)
  • (UFOキャッチャー9)
  • (トライポッド)
  • ハッピーボタン3
  • (UFOキャッチャー7)
  • (スウィートゴーランド2)
  • ひよこ(ぴより~な1号)
  • カットカットストリングリバーシブル(バーバーカットリバーシブル)

一通りの設定は見ることができ、基本的な攻略法も記載されているので、エンターテイメントとして楽しめるだろう。
ただし、あまり深く込み入った仕様や裏ワザまでは解説されていない。

作者・高瀬飛鳥氏のTwitterで一部が公開されているので、気になった方は読んでみるといいだろう。

クレーンゲームはやめられない!の基本情報

著者:高瀬飛鳥
取材協力:株式会社タイトー
発行所:株式会社スクウェア・エニックス
発売日:
1巻 2019年8月22日
2巻 2019年11月22日
3巻 2020年5月22日
4巻 2020年8月21日
Web:https://magazine.jp.square-enix.com/joker/series/cranegame/